魂の分光学について図2

たとえば、君たちはいま、自分自身を肉体と重ね合わせてイメージしていることだろう。そのときの肉体とは、自分の頭部や顔がひとつの身体イメージとして統一された姿だが、こうした自己の統一像は、君たちからは決して見ることができないものである。つまり、肉体を自分だと思うことは、他者によって見られている空間のなかに、君自身の意識が沈み込んでいることと同じ意味をもっている。そのような意識はマカバの形成領域とは方向性が真逆にあり、常に、時空のなかに投げ込まれた孤独な自分という、自我のイメージしか作り出すことができない。一方、見ることそのもののなかに自分自身の位置を発見した自己は、マカバ本来の形である正4面体そのものと共振を起こし、宇宙的な生成領域へと吸引されていく。「見る―見られる」という事態が形成されるこの4次元の軸の正反は、まさにアヌビスの秤のような役割をもっていると言うことができるだろう。
さて、マカバをもっと注意深く見ると、マカバの内部には、実のところ4段階の自己相似的な構造が隠されている。マカバの最外殻を形成している正6面体は、それに内接する正8面体をもつが、この正8面体はさらに内接する正6面体をもっており、この正6面体―正8面体の外接―内接構造が、実のところマカバのなかには四重に渡って内蔵されているということだ。そして、この四重のフラクタル性は、そのまま最外殻の正6面体を、その最内殻の正6面体まで、4次元のルートを通して射影する仕組みにもなっている(上図参照)。この射影は魂としての空間がそのまま物質として射影されるルートでもあるのだが、当然のことながら、この4次元空間の収縮を物質として見るのは魂ではなく、この収縮に気づくことのない終焉の光としての4次元時空側の肉体としての「わたし」においてである。4次元時空から4次元空間への反転とは、このように無限大の無限小への反転を意味しており、それまで無限大の宇宙空間を満たしていた神ヤハウエの意思が、世界から撤退(ツィムツーム)を開始することの意でもある。撤退はもう始まっている。行動をともにするかしないかは君たち次第、というところだろうか。

[Star People vol.34 - 36]
text by Kohsen Handa

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